[音] | セン |
[訓] | すすめる |
こも | |
しく | |
しきりに |
《意味》
【薦】こも
草を編んで織った敷物。むしろ。
「菰」とも書く。
もと、マコモで織ったことから。
【薦被り】こもかぶり
【薦僧】こもそう
「虚無僧」に同じ。普化宗に属する有髪の托鉢僧。天蓋と称する深編み笠をかぶり、首に袈裟をかけ、尺八を吹いて諸国を行脚修行した。
「菰僧」とも書く。
【薦める】すすめる
人・物・事の美点を述べて、採用するように他人に説きつける。推薦する。
「彼を候補者として薦める」
【薦席】せんせき
こもの敷物。むしろの敷物。
《字源》
「艸(ソウ)+廌(たい)」。
「廌」は解廌という神判のときに用いる神羊。
これを犠牲にして草に包んで神前にすすめたことにより、「すすめる」意となった。
この裁判に勝つことを「慶」といい、負けることを「灋(法)」という。
どれも「廌」を含む字で、裁判に関係する。
:「廌」の甲骨文字。
:「薦」の金文。草を敷いた上に「廌」を置いている。
:「法(灋)」の金文。川に「廌」、「人(「土」の部分)」、「(「ム」の部分)」を流す形。
:「慶」の金文。「廌」の胸に「心」の文身を加えている。